メディアレポート

待望の大サンプルによるテレビ視聴測定サービスがスタート(リサーチ評論家 藤平芳紀氏)

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1.SMARTインデックス調査、いよいよスタート

2014年10月から新しいテレビ視聴者測定サービスが正式スタートする。
スイッチ・メディア・ラボ社による「SMARTインデックス」というこの調査は、関東地区2,000世帯(5,000人)を対象(注1)に、自宅テレビに独自開発の調査測定機を設置、テレビリモコンの操作状況ログを秒単位で自動収集した視聴データをもとに、時間帯別、番組別の視聴データをほぼリアル・タイム集計で提供するサービスである。
従来のテレビ視聴の測定ではなし得なかったマーケティング・データとしての利用を一段と推し進める可能性があるという点で、大いに期待できる画期的なサービスである。
 では、この測定サービスにはどんな特徴があるのか、以下に詳しくまとめておこう。

*注1:関東地区 2,000世帯(5,000人)のパネル構築完了は2014年末。

2.調査の特徴

<1> 大量サンプルによる視聴データ

SMARTインデックス調査の最大の特徴は、調査対象サンプルの大きさである。
今日、デイリーで測定されている視聴率調査のサンプルは、関東地区の場合、600世帯であるのに対し、「SMARTインデックス」のサンプル数は、その3倍強の規模である。上記脚注の通り、年内にはサンプル数を2,000世帯(5,000人)にまで増やす準備中であり、より詳細なターゲット・セグメンテーションによる個人視聴分析を求める業界ニーズにも十分応えうるサンプル数といえるだろう。
昨今、消費行動、ライフスタイルが多様化するなか、生活者のテレビ視聴態様をカバーするサービスとして、得られるデータの詳細性、安定性も高く、広告の「最適化」を求める分析には、格好なサービスということが出来よう。

<2> データはリアル・タイムで、休日や深夜でも

第二の特徴はデータ提供の迅速性である。
これまでの機械式視聴率調査のデータ提供は放送の翌日が原則(金曜、土曜、日曜日分は翌週の月曜日)であった。これに対し「SMARTインデックス」のデータ提供は時間帯別視聴データは放送の15分後に、個々の番組視聴データは放送分数の長短により違いはあるが、おおむね1~2時間後と、ほぼリアル・タイムで速報値を入手することができる。

またユーザー各位の要望によっては、専用のディスプレイをオフィス内にセットし、測定データを逐一リアルタイム・チャート表示での提供も可能だという。さらには休日や深夜などのように、曜日、時間を問わず、インターネットからSMARTシステムにアクセスすることによって、必要なとき、必要な情報をチョイスして入手することも出来る。さらにこのサービスは時間帯別視聴、番組別視聴に止まらず、放送2日後には投入されたCMの秒単位による視聴結果(15秒単位のCM視聴状況から集計)も入手できるという「優れモノ」である。

<3> 詳細なデモグラフィック・データ

第三の特徴はデモグラフィック区分がより細分化されたことである。
従来、発表されているテレビ視聴のターゲット区分は、C(4-12歳)、T(13-19歳)、F1(女20-34歳)、F2(女35-49歳)、F3(50歳以上)とM1(男20-34歳)、M2(男35-49歳)、M3(男50歳以上)の8区分であるが、「SMARTインデックス」のターゲット区分は、より細分化されたターゲット区分を求める業界のニーズに応え、上記のF3、M3をF3-(女50-64歳)、F+(女65歳以上)とM3-(男50-64歳)、M3+(男65歳以上)に細分化。さらにC層、T層も、それぞれをCF(女4-12歳)、CM(男4-12歳)、TF(女13-19歳)、TM(男13-19歳)に分け、計12区分としたことである。また従来の年齢区分をさらに細分化して見ることが出来るのみならず、職業や年収など、多種多様な属性で見ることも出来るようになったのである。

消費意欲の強い高齢者層の「細分化」は、かねてよりの業界ニーズに応えたものであり、50歳以上を4分割したことで、シルバー・マーケットへのマーケティング戦略に一役買うことになるだろうし、子供区分を男女に分けたことで、訴求対象への分析がより詳細になったといえよう。

3.今後への期待

始まったばかりの「SMARTインデックス」テレビ測定サービスだが、今後への期待を込めて、課題点を挙げてみたい。
これは今日、多くで実施されている「インターネット調査」全般についてもいえることなのだが、インターネット調査パネルから選び出されるサンプルならではの「傾向=癖」がある。例えば全ての世帯(統計調査では普通世帯と呼ぶ)から選び出されたサンプルに比べ、高齢世帯(特に65歳以上のいる世帯)の構成比率が少なくなるという点だ。一般に年齢が高い層ほどテレビをよく見る傾向が強いが、高齢者の含まれる割合の少ないインターネット調査パネルから選ばれる世帯のテレビ視聴時間は短く、「SMARTインデックス」の結果にも、その影響があるようにも思える。

その他、今後、増加が考えられるテレビの「新たな見られ方」にも目を向けて欲しい。「タイムシフト視聴」や「モバイル視聴」への対応は、大いに期待される事案である。

4.「SMARTインデックス」の調査概要

最後に、この測定サービスについて、調査概要や特徴など一覧にしてまとめているのでご参考にしていただきたい。

サンプル数 2,000世帯(5,000人) *2014年末予定
調査対象世帯 1都6県のインターネット利用世帯
測定対象局 地デジ7局
※県域U局・BS局は試験的にデータ取得
測定単位 秒単位に視聴を測定
データ提供 時間帯別視聴データ:放送終了15分後にリアルタイム集計値の確認が可能
・番組別視聴データ:放送終了1~2時間後
・CM別視聴データ:放送終了およそ2日後
特徴 ・大量サンプルのため、データの安定性が高い
・データを迅速に提供できるのみならず、休日・深夜での利用も
手元のパソコンから視聴データの入手・分析が可能
・詳細なターゲット区分によるマーケティング・データの提供

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テレビCMの効果測定ができる “あたらしいテレビ視聴分析サービス”「SMART」とは

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