メディアレポート

2015年7月期 ドラマ視聴者はどんなひと?

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2015年7月から放送中の民放ドラマには、昨年4月クールに好評をえた『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ、原作:池井戸潤氏)の第2シリーズや、同じく池井戸潤氏原作の『民王』(テレビ朝日)、病児保育士を取り上げた『37.5℃の涙』(TBS)、なつかしい漫画を実写化した『ど根性ガエル』(日本テレビ)など話題作が揃っている(図1)。

そこで今回はスイッチ・メディア・ラボのテレビ視聴データを用いて、これらドラマの視聴者構成や連続視聴の様子などを分析してみたい。

※スイッチ・メディア・ラボのテレビ視聴データは、関東エリアの個人5,213人、2,032世帯のテレビ視聴パネル(2015年7月末現在)から、リアルタイムのテレビ視聴を秒単位で取得、さまざまな軸でテレビ視聴者を分析できる。

図1: 2015年7月期 民放ドラマ一覧表 (20~23時台放送分)
2015年7月期ドラマ一覧

男性の視聴が高い『民王』

各ドラマの視聴率の高低は他社のランキングデータをご参照いただくとして、当社では、2015年7月期ドラマから6つをピックアップ。ドラマを視聴している人の性年代構成を比較分析してみた。

まず、性別の構成比を見てみよう(図2)。図2のグラフは各ドラマ7月の全放送回の延べ視聴者数を母数として、その男女比を示したもの。

図2 2015年7月ドラマ視聴者の性別構成比(Switch Media Lab,Inc)

ほとんどのドラマで女性視聴者が過半数を超えており、ドラマ視聴の中心は女性といえそうだが、そんな中でただひとつ、『民王』だけは男性が女性を上回った。

半沢直樹、花咲舞シリーズといった連続ヒットを飛ばしている池井戸潤氏が原作を手掛けた本ドラマは、金曜23:15~放送中の遠藤憲一、菅田将暉さんのW主演作品。政治ものでありながら総理と大学生のバカ息子が入れ替わってしまうというコメディタッチかつテンポのよいストーリー。仕事で疲れた週末深夜に笑いとばせる痛快ドラマとして、男性人気を集めているようだ。

一方、女性の構成比が特に高いドラマは、TBSの『37.5℃の涙』が65%と最多。近年共働き世代の増加によりニーズが高まっている病児保育士をとりあげたドラマである。
また、月曜9時放送フジテレビ『恋仲』は、福士蒼汰主演の王道純愛ドラマだが、こちらも女性視聴者が6割を超えて他のドラマより高くなっている。

テレビをあまり観ないM1層も取り込む『デスノート』『民王』

つぎに、男女構成比の年代内訳から各ドラマをみてみよう(図3-1、図3-2)。
男女ともに、中間層(女性F2、F3、男性M2、M3)はどのドラマにおいても視聴者の中心となっているが、特徴的な年代の視聴者を獲得しているドラマはどれだろうか?

34歳以下の若年層のドラマ視聴に注目してみると、2015年7月期では男女ともに『デスノート』『恋仲』『ど根性ガエル』が比較的若年層視聴者を多く含んでいる。

さらにみると、女性では、『37.5°の涙』は若年層から高齢層まで幅広い視聴者を獲得したうえで、小学生以下のチャイルド層も他ドラマより高い。お母さん・祖母世代とともに小学生以下の子供も視聴していることがうかがえる。

男性では、『デスノート』で、テレビをあまり視聴しないといわれる男性若年層M1(20-34歳)構成比が1割を超えていた。また、『民王』も、M2(35-49歳)が2割近くを占めて最多だが、M1層も9%と高い。

また、『ど根性ガエル』は男女ともに12歳以下のチャイルド層が5%超を占めているのが特徴だ。

図3-1 2015年7月ドラマ視聴者の性年代構成比(女性)
2015年7月ドラマ視聴者の性年代構成比(男性)

初回放送から2回目、ドラマ視聴者はどれくらい入れ替わった?

2015年7月クールのドラマについて、1週目の放送を見た視聴者のうちどれくらいの人が次週も同じ作品を視聴したのだろうか。
図4では7月の放送初回から2回目にかけての視聴者の流入・流出状況をまとめた(リアルタイム視聴が対象)。

201507Drama_graph04

2回連続での視聴者割合は『花咲舞が黙ってない』が28%と最も高い。昨年春の花咲舞シリーズで獲得したファン視聴者が、初回から視聴していることがうかがえる。

これと対照的なのが『37.5℃の涙』でこちらは2回目のみ視聴(流入)という人が4割以上を占めていた。『民王』も2回連続の視聴者割合は低めだが、2回目のみ視聴(流入)という人が37%と高くなっている。どちらも初回の放送以降に話題となり2回目を視聴した人が多かったようだ。

今回は2015年7月のドラマ視聴者の性年代構成について分析した事例をご覧頂いた。今後も、さまざまなテレビ視聴データを用いたコラムを順次公開していくので、ぜひご期待ください。

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